社会保険労務士制度

社会保険労務士制度は、社会保険労務士法(昭和43年法律第89号)に基づく制度です。社会保険労務士となるためには、社会保険労務士試験の合格等により社会保険労務士となる資格を有する者が、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録を受けることが必要であり、登録と同時に、都道府県社会保険労務士会の会員となります。

社会保険労務士及び社会保険労務士法人の業務は、次のとおりです。

社会保険労務士及び社会保険労務士法人の業務

  1. 労働社会保険諸法令に基づく申請書等及び帳簿書類の作成
  2. 申請書等の提出代行
  3. 申請等についての事務代理
  4. 都道府県労働局及び都道府県労働委員会における個別労働関係紛争のあっせん手続の代理
  5. 都道府県労働局における男女雇用機会均等法、パート労働法及び育児・介護休業法の調停の手続の代理
  6. 個別労働関係紛争について厚生労働大臣が指定する団体が行う裁判外紛争解決手続における当事者の代理
    (紛争価額が120万円を超える事件は弁護士との共同受任が必要)
  7. 労務管理その他の労働及び社会保険に関する事項についての相談及び指導

このうち、1~3の業務については、社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ、報酬を得て、業として行ってはならないこととされています。
なお、4~6の業務については、紛争解決手続代理業務試験に合格し、社会保険労務士名簿にその旨の付記を受けた社会保険労務士(以下「特定社会保険労務士」という。)及び特定社会保険労務士が所属する社会保険労務士法人以外は、他人の求めに応じ、報酬を得て、業として行ってはならないこととされています。

<社会保険労務士の団体>

社会保険労務士法に基づき、会員の品位を保持し、その資質の向上と業務の改善進歩を図るため、都道府県ごとに社会保険労務士会、全国に一つ全国社会保険労務士会連合会が設立されています。
なお、全国社会保険労務士会連合会は、平成12年から、試験センターにおいて社会保険労務士試験の試験事務(合格の決定に関する事務を除く。)を行っています。

社会保険労務士試験の概要

(1)試験科目

試験は、次表の科目について行われます。

試験科目 択一式 計7科目(配点) 選択式 計8科目(配点)
労働基準法及び労働安全衛生法 10問(10点) 1問(5点)
労働者災害補償保険法
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)
10問(10点) 1問(5点)
雇用保険法
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)
10問(10点) 1問(5点)
労務管理その他の労働に関する一般常識 10問(10点) 1問(5点)
社会保険に関する一般常識 1問(5点)
健康保険法 10問(10点) 1問(5点)
厚生年金保険法 10問(10点) 1問(5点)
国民年金法 10問(10点) 1問(5点)
合  計 70問(70点) 8問(40点)

注1 択一式試験の「労働者災害補償保険法」及び「雇用保険法」は、それぞれの問題10問のうち3問が「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」から出題されます。具体的には、択一式試験の「労働者災害補償保険法」は、問1~問7が「労働者災害補償保険法」、問8~問10が「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」です。「雇用保険法」は、問1~問7が「雇用保険法」、問8~問10が「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」です。
注2 選択式試験の「労働者災害補償保険法」及び「雇用保険法」は、「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」からの出題はありません。

(2)合格基準

合格基準点は、選択式試験及び択一式試験のそれぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定めます。各成績のいずれかが合格基準点に達しない場合は不合格となります(合格基準点は、合格発表日に公表されます。)。

(3)受験手数料

9,000円(払込手数料130円は、払込人(受験申込者)のご負担になります。)

(4)受験申込期間

「社会保険労務士試験の実施について」の厚生労働大臣の官報公示(毎年4月中旬)が行われてから5月31日までの間。

注 郵便での申込みは5月31日消印有効、試験センター窓口での申込みは5月最終営業日の17:30までです。

受験資格の概要

社会保険労務士試験を受験するためには、受験資格が必要です。受験資格は、主に1.学歴、2.実務経験、3.厚生労働大臣の認めた国家試験合格の3つに分けられます。詳細については、受験資格・事前確認ページをご覧ください。

受験資格・事前確認ページ

関係条文

>社会保険労務士試験に関する根拠規定

受験資格(社会保険労務士法第8条)

第8条

次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士試験を受けることができる。

  1. 一.

    学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学において学士の学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終わった者又は同法による短期大学若しくは高等専門学校を卒業した者

  2. 二.

    旧高等学校令(大正七年勅令第三百八十九号)による高等学校高等科、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学予科又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校を卒業し、又は修了した者

  3. 三.

    司法試験予備試験又は高等試験予備試験に合格した者

  4. 四.

    削除

  5. 五.

    国又は地方公共団体の公務員として行政事務に従事した期間及び特定独立行政法人又は特定地方独立行政法人又は職員として行政事務に相当する事務に従事した期間が通算して三年以上になる者

  6. 六.

    行政書士となる資格を有する者

  7. 七.

    社会保険労務士若しくは社会保険労務士法人(第二十五条の六に規定する社会保険労務士法人をいう。次章から第四章までにおいて同じ。)又は弁護士若しくは弁護士法人の業務の補助の事務に従事した期間が通算して三年以上になる者

  8. 八.

    労働組合の役員として労働組合の業務に専ら従事した期間が通算して三年以上になる者又は会社その他の法人(法人でない社団または財団を含む。)(労働組合を除く。次号において「法人等」という。)の役員として労務を担当した期間が通算して三年以上になる者

  9. 九.

    労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者として労働社会保険諸法令に関する厚生労働省令で定める事務に従事した期間が通算して三年以上になる者

  10. 十.

    厚生労働大臣が前各号に掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者

社会保険労務士試験(社会保険労務士法第9条)

第9条

社会保険労務士試験は、社会保険労務士となるのに必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的とし、次に掲げる科目について行う。

  1. 一 労働基準法及び労働安全衛生法
  2. 二 労働者災害補償保険法
  3. 三 雇用保険法
  4. 三の二 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
  5. 四 健康保険法
  6. 五 厚生年金保険法
  7. 六 国民年金法
  8. 七 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

試験の実施(社会保険労務士法第10条、第10条の2)

第10条

社会保険労務士試験は、毎年一回以上、厚生労働大臣が行なう。

  1. 2.

    厚生労働大臣は、社会保険労務士試験をつかさどらせるため、労働及び社会保険に関し学識経験を有する者のうちから社会保険労務士試験委員を任命するものとする。ただし、次条第一項の規定により全国社会保険労務士会連合会に同項の試験事務を行わせることとした場合は、この限りでない。

第10条の2

厚生労働大臣は、全国社会保険労務士会連合会(以下「連合会」という。)に社会保険労務士試験の実施に関する事務(合格の決定に関する事務を除く。以下「試験事務」という。)を行わせることができる。

  1. 2.

    厚生労働大臣は、前項の規定により連合会に試験事務を行わせるときは、その旨を官報で公示するものとし、この場合には、厚生労働大臣は、試験事務を行わないものとする。

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